理事長室
熱血理事長の希望日記

イワンの馬鹿

2023.08.09

「人間の建設」という小林秀雄と岡潔の対談本がある。その中で、岡潔「トルストイの小説は端まで一目で見渡せる街に似ている。書かれていることが初めから形式論理の範疇にあるような気がする。それと対照的なのがドストエフスキーです。・・」小林秀雄「そういうことはありません。トルストイも偉いです。トルストイは言葉の使い方で馬鹿正直ですが真正直で健康な、鋭敏にして合理的な野生児です。ドストエフスキーは狡猾的で病身で複雑な都会人で・・・」岡潔「ドストエフスキーは悪漢ですか」小林秀雄「悪漢です。ドストエフスキーの魅力はそういうところにあります。・・」岡潔「そうすると私は悪漢の書いたものが好きで、真正直な人が書いたものが嫌いであるという傾向を持っているので、少し警戒をしなければいけない。」小林秀雄「いやそういうことでなくて・・・」岡潔「トルストイは人としてたいへん偉いですか。」小林秀雄「偉いです。」読んでいて吹き出してしまった箇所である奥は深い会話であるが。トルストイの寓話が好きで「イワンの馬鹿」を何度も読んでいる。浅はかな考えで私はイワンになりたいと幾度か書いたり話したりした。「イワンの馬鹿」をよく考えて生きたい。甲子園では富山商業高校と鳥栖工業高校が試合をしている。両校のホームページを見ると何か爽やかな気持ちがする。スポーツも奥が深い。

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