理事長室
熱血理事長の希望日記

本に出合う幸せ

2023.05.16

「教えるとは希望を語ること 学ぶとは誠実を胸に刻むこと 学問は永い永い忍耐」フランスの詩人ルイ・アラゴンの言葉です。天才画家のピカソは、100年前フランスで一世を風靡したこの詩人と強い親交がありました。この言葉しか知らなかった私は天才ピカソの妻であったフランソワーズが著したメモワール「ピカソとの日々」を読んでルイ・アラゴンの人となりを垣間見てとても嬉しくなりました。そしてその本の中にピカソが私の好きな画家マティスの色彩感、色遣いについて絶賛し尊敬の念を語る箇所があるるのです。「マティスのは絵は自然から力をつかむこと力を奪い色彩を選択する。彼は常に一つの領域をひとつの色で完全に満たすことができる。それはたんにキャンバスの上でその色が他の色と調和するからであり、現実をどう感じるかではない。マティスなら、空を赤にすべきだと思えば、空は正真正銘のカドミウムレッドになり、他の色にはならないならないだろうし、他の色と並べた時の色調のバランスにも配慮するはずだから、なんの問題もない。・・・」人をあまり褒めないピカソが私の好きなマティスを心からリスペクトしていたことを知り、ルイ・アラゴンの素顔を知り「この本に」出合えたことを幸せだと思いました。本に出合う幸せとはこのようなことです。

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