令和6年度 前期終業式
2024.10.04みなさんは、ゾウさんの歌は知っていますか。「ゾウさん ゾウさん お鼻が長いのね♪ そうよ 母さんも長いのよ♪」という歌です。子供のゾウがお母さんを大好きな気持ちが伝わってきて、ほのぼのとした温かい気持ちになります。
しかし、作詞された まど みちおさんの真意は他にあるようです。実は、他の動物が子供のゾウに「お鼻が長いのね」(内心は「君は見た目が僕たちとは違うね」)と言ったのです。そう言われたらどうでしょうか。嫌な気持ちになりませんか。でも、子供のゾウは、卑屈にならず、胸を張って朗らかに「そうだよ、お母さんも長いんだ。僕はそんなお母さんが大好きなんだ」と。ここに、子供のゾウが自分という個性を受け入れ、ゾウ自身が自信を持って前向きに生きようとする姿を描いているのです。
高校生のこの時期、「他人の目が気になって仕方ない」「自分が好きではない」「自分の性格をなおしたい」など、自分のありのままを受け入れることが出来ないことはありませんか。しかし、子供のゾウは、他人がどう思うかではなく、自分という個性を堂々と胸を張って認めているのです。ゾウがゾウに生まれたことを誇りに思っているのです。「人前で話すのが苦手だったり、おとなしかったり、それらの個性は自分のいいところなんだ」「自分に生まれてきてよかった」と、自分が自分であることを認め、自分を大切にするとともに、友達もまた同じように大切にする、そんな気持ちを持ってこれからの高校生活を送ってほしいと思います。
秋休みを充実したものにしてください。