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熱血理事長の希望日記

あくがれていく

2025.11.18

「けふもまた こころの鉦をうち鳴らし うち鳴らしつつ  あくがれて行く」(牧水)明治大正の歌人若山牧水は「あくがれ」の歌を多く詠んでいます。 牧水の「あくがれ」とは旅へのあくがれ、旅での出会いへのあくがれです。海の見える山道を歩き旅をする牧水が休憩に腰を下ろし海を眺めたときに空を舞う鳥を詠んだ「白鳥(しらとり)は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ」これが「あくがれ」です。「あそこへ行けば新しい何かに出会えるだろう」のです。『あくがれ』は現代語の「憧れる」の元になった古語で、今在るところから、別の彼方へ向かうとする心の動きを表すことばです。私はこの「あくがれ」とは、今在る自分から変わろうとする希望であると捉えます。だからこの牧水のあくがれて行くの歌は「よしやろう」と鼓舞する心の鉦をうち鳴らして「坂を上ってあそこへ行けば今の自分がもっとよく変われるのだ」の城北高校の「坂の上の希望」に重なるのです。

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