

落合陽一
2025.07.16すみれ文庫から久しぶりに落合陽一氏の本を借りてきました。「2030年の世界地図帳」という本です。もう何十回も開いたこの本の最初のページを捲ると、「飛行機という機械仕掛けの乗り物は、一見したところ人間を自然から遠ざけるようだが、実はもっと厳格に人間を自然の根本問題に向き合わせるものだ。(アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ【著】堀口大学【訳】『人間の土地』新潮社1955年」の活字が飛び込んできます。うーん、70年前にサン=テグジュペリが書いたこの文章からしてとても奥深いのです。人間の土地は私の好きな詩「人間であるとは」が載っている本です。落合陽一氏は現在38歳ですが20歳当初から大学教授に就きながらメディア系デジタル系アート系の研究実践の権威者です。この本は6年前に出版された本ですが今現在も生き動いている課題を考える内容です。私は本校が取り入れている高校学習を講義形式でスマホアプリから行える「スタディサプリ」を落合氏が評価している内容が頭に残っていました。『・・特に「スタディサプリ」は、日本の予備校や学習塾の文化を活かすという意味で、興味深いサービスです。巧みな話術と豊かなアクションを駆使して魅力的な講義を展開する予備校講師はカリスマ的人気があります。・・・「スタディサプリ」ではそういった属人的技術の蓄積を活かしながら、離脱率を細かく測定してコンテンツの改善を図る動画マーケティングの手法を取り入れ、生徒が飽きずに学習を続けられる講義の制作に取り組んでいます。」と書いているところがあります。その後には、カドカワが経営するN高等学校にも話が及んでいます。世界を俯瞰し解り易く解説して読者それぞれの2030年に向けてのビジョンを作るためにと書いてある内容がビッシリです。池上彰氏との対談「なぜ、世界の問題は解決できないのか?」も興味深い内容です。うーん、まあもう一度読み返してみたいと思います。