熱血校長のご挨拶
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熱血校長のご挨拶

H28年卒業式式辞

2018.01.19

 穏やかな春のこの良き日に、かくも錚錚たる御来賓の方々のご臨席を仰ぎ、平成二十八年度城北高等学校卒業証書授与式を執り行えますことは本校にとりましてこの上もない喜びであります。心から感謝申し上げます。

 今、卒業証書を手にし今日、この城北高校を巣立っていく高校卒業生二百十五名、看護専攻科卒業生三十二名の皆さん、御卒業まことにおめでとう。そして心から、ありがとうと言います。素晴らしい校風をつくってくれたことに。また保護者の皆様にも心からお祝い申しあげます。本校の教育スローガン「この坂を上れば希望がある」城北スピリッツ「自分のことより先ず人のことを思え」は建学の精神「人間をつくる」城北高校の教育の根幹であり、教育哲学であります。

 みなさんが、最高学年になった昨年四月十四日、十六日にあの激震、熊本地震が起こりました。余震の続く翌日十七日にこの卒業生の中の数名は志願して復旧のボランティアに駆け付けました。それから自分たちができることからと出来ることでと、いろいろな復旧支援ボランティアに実働しました。

 地震は「あたりまえ」であることにどれほど深く感謝しなければならないかを教えてくれました。また人間とし人生をどう生きていくかを示唆してくれました。目の前の現実をどう変えていくかを私たちに問いかけました。

 その問いに、足りるを知る精神を持って、人のためになる覚悟の志を持つことから始めなければなりません。その志の力をつけるためにこの城北高校で心を磨いてきたのです。心を磨く本校の論語「仁の人」とは、アンパンマンのような人だと思います。「お腹を空かしてひもじい思いをしている人に自分の顔をちぎって差し出すアンパンマンのように、顔の代わりに自分の優しさを、温かさを、思いやりを人にあげるのです。

 練習をしたくてたまらない。しかし膝のじん帯を切って動かない。足を引きずりながら寮から歩いて学校に来ていた、ここにいる卒業生の一人は、毎朝希望の坂で私に優しい満面の笑顔で「おはようございます。ありがとうございます。」とあいさつしてくれました。この生徒いだけでなく、全ての卒業生がこの心を持っているのです。

 専攻科二年生の看護師国家試験の受験勉強は本当に壮絶なものでした。勉強・勉強漬け日の中にあって「校長先生、いつも激励ありがとうございます。頑張ります。」と笑顔で声を掛けてくれていました。

 そして看護師国家試験の翌朝、代表学生が職員朝会で応援のお礼の挨拶をしました。「私たちは先生たちからの温かいご指導の御恩を、後輩に精一杯返します。私たちのこの経験を後輩三期生の為になる応援をして恩返します。」と言い切りました。この学生だけでなく、全ての専攻科の学生がこの心を持っているのです。

 このような誇りある卒業生に心を込めてはなむけの言葉を贈ります。それは「自分の仕事をとことん好きになれ」の言葉です。京セラ、携帯電話AUの創業者で経営の神様と言われる稲盛和夫さんは「働くことは、人生の試練を克服し、人生の運命を好転させてくれるまさに「万病に効く薬」です。自分の仕事に無我夢中になるまで打ち込んでみて下さい。そうすれば必ず、苦難や挫折を克服することができるばかりか、想像もしなかったような新しい未来が開けます。ひたむきに、自分の仕事に打ち込み、精魂を込めて倦まずたゆまず努力を重ねていくこと。それがそのまま人格練磨のための修行となって、私たちの心を磨き人間を成長させてくれるのです。そして、そのように心を高めることを通じてこそ、私たちは、それぞれの人生を深く値打ちのあるものにすることができるのです」と言っています。城北高校で培った「お先のどうぞ」が言える人間として、置かれ場所で、自分の仕事が好きになることで人のためになる志を果たすこと人間になることを強く希望します。

 今日の卒業式は城北高校の歴史をまた一つ積み重ねました。今年は創立五十周年という、五十年をバネにここから羽ばたく年です。 ご来賓の皆様にはこれからもご指導ご鞭撻頂きますようお願い申しあげます。また保護者の皆様には、いつもいつも本校の応援団でいてもらいました。心から感謝いたしています今後もどうか本校の保護者OBとして側面からの御支援をお願いします。卒業生の皆さん、いよいよお別れです。城北高校は、これからも生徒の心を磨き建学の精神「人間をつくる」教育を進化させます。「なんのために生まれて何をして生きるのか 何が君の幸せ何をしてよろこぶ」アンパンマンからのこの問いに、城北高校で学んだことを生かし答えを出して生きていってください。卒業生の前途を祝し式辞とします。

 

平成二十九年三月一日

学校法人松浦学園

城北高等学校長 竹原英治

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