

社会的共通資本
2020.11.11岩波新書の宇沢弘文著「社会的共通資本」に触れました。その中には、豊かにな社会に欠かせないものがあります。例えば、大気、森林、河川、水、土壌などの自然環境、道路、交通機関、上下水道、電気、ガスなどの社会的インフラストラクチャー、教育、医療、司法、金融制度などの制度資本です。宇沢弘文さんは、これらを「社会的共通資本」と考え、国や地域で守っていき、市場原理に乗せて利益をむさぼる対象にしないことで、人々がよりよく生き生きと暮らせると考えることが書かれています。今コロナ禍の中で深く考えます。評論家の渡辺京二さんは、予備校生に「社会の肩書にとらわれず、それを超越した自分を持とう。そのためには本を読むことだ。本は裏切らない。」と話し、肩書や出世にこだわって生きることの無意味さについても説いています。凄い話です。本も社会的共通資本です。