熱血校長のご挨拶
熱血校長のご挨拶

50周年式辞

2018.01.19

菊薫る今日この良き日、熊本県知事 蒲島郁夫様、熊本県議会私学議員連盟会長 村上寅美様はじめ、多くの御来賓の皆様の御臨席を賜り。学校法人松浦学園城北高等学校の創立五○周年記念式典をこのように挙行できますことを全校挙げて祝賀しますとともに、式典に花を添えて頂きました多くの御来賓の皆様に心より感謝申し上げます。

今日、この日は、創立の原点に立ち、五〇年の本校教育の積み重ねを振り返り、城北高校が、ここに存在する意味を確認する日であります。城北高校の建学の精神は「人間をつくる」です。これから先も、校訓にある誠実で、明朗な、忍耐強く感性溢れる人間をつくる精神を教育に貫いて参ります。今この場に臨み、五〇年前この地に、社会のため立派な「人間をつくる」高校を創りたいと決意され行動された創設者故松浦シズエ先生の「信念の志」に深く頭を垂れ、天国の先生に「先生のその志にして、今この式典があります」と敬意の念を表します。そして、なにより創立したばかりの新設高校に入学された一期生の皆さんから、この坂を上り城北高校の正門を潜ってこられた八千余名の卒業生の皆さんと在校生、そして、その生徒たちに精一杯愛情を注がれ、どこの高校にも負けない面倒見の良さで本校の教育を支えてこられた先達の先生方に、深く感謝します。五〇年間、城北高校に携わられた多くの皆様方のお陰で今私たちがこの場にいるのです。校史のページを捲りますと、普通科・家政科・商業科の技能・技術の実業教育を持ってスタートを切った本校ですが、社会の変化を先見し、福祉教育を全国に先駆け開設したことは本校の誇りであり、社会のため、心温かい人間をつくる本校教育の真髄であります。そして現在、七四〇名の生徒と学生は看護・医療福祉・調理・普通科と社会が求めている人材となるために、何故勉強するのか、勉強する理由をしっかりと理解する高校生である。本を読み、自ら学び、自ら考え、自分の考えをきちんと表現できる高校生である。足りるを知るを持って、持続可能な地球のことを常に意識する高校生である。人のためにと黙って徳を積む高校生である。このことを心に刻みながら、城北スピリッツ「自分のことより先ず人のことを思え」の精神で互いに心を磨き合い、人生の土台をつくっていきます。

本校の教育理念は、「心を磨く」です。論語にある仁の具体的な人間をつくる教育として、店のレジの前で「お先にどうぞ」が言える人間、絵本作家やなせたかしさんが産み出されたアンパンマンのように、自分の顔はちぎれないけど自分の優しさや思いやりをちぎって人に差し出す精神を持つ人間を育てます。

「この坂を上れば希望がある」城北高校は、今ここから百年の計を掲げ、目の前の生徒の人間をつくれば百年先その教育の花が必ず咲くと信じ、明日からまた一歩を踏み出します。これが城北高校がこの地に存在する意味であることを確認し、式辞といたします。

 

平成二十九年十月二十七日

学校法人松浦学園

城北高等学校長 竹原英治

 

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