

吉田小雪先生
2021.08.04先日小学校の先生を目指している大学生と話しました。小学生の時に出会った先生の目の輝いた話の言葉の力に憧れて以来ぶれず小学校の先生になる。なってあの先生のように子どもたちの心に希望を持たせたいとの話です。その話を聞いて、私の思いと重なりました小学1年生時の担任吉田小雪先生の「えいじ君勇気があってとてもかっこよかったよ」の言葉です。私たち小学1年2組は本校から4キロほど離れた集落にある1年生時だけの分教場で学んでいました。月1回の1年1組から2年生から2クラスの6年生まで500名の児童がいる本校での学校行事への参加は子ども心にドキドキする体験でした。64年前あの日は、冬休み前の本校校庭でした。全児童500名ほどの集会で、若い元気のいい先生が竹馬や羽子板、駒回し、凧揚げなどの冬のいろんな伝統的な遊びの由来ややり方の話をしていました。そして、凧揚げを「誰かやってみるものは?」と言いました。一番前にいた私は、おおぜい手をあげると思いいつものように反射的にハイと手をあげました。私一人が手をあげて、前に出て凧をあげることになりました。500人の大集団の前に分教場から来た私は、瞬間頭が真っ白になていました。凧が上がらず全児童から笑いが起きました。その笑いは私の行動を嘲る笑いでした。「なんで手を挙げたんだ」と心で悔やみました。小雪先生は集会が解散して歩いて教室に向かている私に後ろから歩み寄て私の前に立ち私の目の前に膝をついてあの言葉を掛けられたのです。私はその言葉を胸に失敗した生徒の心に希望を持たせたらと思ってきました。